自宅サーバを運用していると、IPアドレスが欲しくなりませんか?
HTTPだけならば名前ベースのバーチャルサーバでなんとかなったりするんですが、他のプロトコルを話すサービスを公開し始めたりすると、ポート番号がアドレスの後ろにくっついてくるのは不格好ですし、スタンダードな番号にするとバッティングしたりと悩みます。なかにはVDSLみたいな鎖国ネットの環境に住んでしまったために、グローバルなIPv4が無いという方もいるとおもいます。
今回は、どこかにVPSを借りてそこと自宅のLANをVPNで結び、そこにやってきたトラフィックを自宅内へとすべて転送することでグローバルIPアドレスを手に入れようという構想1のもと、VPSを探したよ、という記事です。
前述の構想から、調達すべきVPSには次のような要件があることがわかります。
- 低価格
- 値段安くないと続きません
- グローバルIPアドレスがついてくる
- たいていのVPSにはちゃんとついてきます
- 地理的に近い
- 自宅へのアクセスに地球を一回りしてほしくありません
逆に、よほどのトラフィックを捌くので無い限りCPU能力やメモリ量、ストレージの容量といったものはわりとどうでもいいということですね。
これらの条件を満たすVPSを探すべく、ネット上を探し回りました。 その結果、いくつかの候補を見つけることができたので書いておこうと思います。
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AWS EC2 https://aws.amazon.com/jp/ec2
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みんな大好きAmazonのクラウドコンピューティング
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最小サイズはt2.nanoというタイプ
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オンデマンドなら東京で毎時0.0076USD
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リザーブドインスタンスといって、一年か三年の使用を確約すると、50%近い割引になる
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仮に一年間前払いすると、時間単価は0.004795USDになる
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Vultr https://www.vultr.com
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いきなりの真打ち登場、最近出てきたVPSサービス
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他の格安VPSと違い、サーバが東京にある
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価格は驚きの毎時0.004USD、つまり一月2.5USD
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ただしサーバの場所によってネタ切れ(売り切れ)が多い。格安すぎて儲からないのかな… 現在東京サーバは売り切れてます。お金払う前に要確認!
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余談ですが、チャージして使うタイプなのでクラウド死も回避可能
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Bitcoinなど暗号通貨払いも可能
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DigitalOcean https://www.digitalocean.com
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ちょっと前まで格安クラウドの代表格だった
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東京にサーバ無いし、これを選ぶならAWSを選ぶと思う
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値段も毎時0.007USDと安くはない
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付加価値で勝負したいらしく、今回の要件とは合わない
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Scaleway https://www.scaleway.com
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最安タイプは一月2.5USDと最安クラス
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でも東京に無い
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ARMコアとかも同じ値段で用意されてるので遊びたい人はどうぞ
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最近オーストラリアとか太平洋地域にも進出したらしい
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東京にサーバは今の所無いみたい
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価格は一月2.5USD、ただし年間払い
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特筆すべきは表のページからは辿れない、隠しページhttps://labs.ovh.com/???
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売出し前のサービスが試験価格で数量期間限定で提供されている
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超ハイスペックなサービス、インスタンス、ベアメタルがあられもない価格(無料とか)で売られている
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なかにはFPGAボード搭載のインスタンスなんかもある
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AlphaRacks https://www.alpharacks.com
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注目すべきは右上の帯にある「SpecialOffer」のリンク
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特別提供でリッチなやつだとRAMが6GB、CPU6コア、IPv4が2つついて3ヶ月12USDとかで売られてる
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現時点では特別提供でCPU2コア、RAMが256MBのインスタンスが年間10USDで売られている
というわけで、総合的に勘案してVultrが良いんじゃないかと思います。東京が売り切れてなければね。チャージの前に確認したほうが良いです。あとVultrはサポートも不眠不休で働いてるみたいで、すごく…「良い」という噂も聞きました。
それにしてもVPSもバーゲンセールしてるんですね。期間限定とはいえ無料のサービスとかもあって驚きです。VPSの買いすぎ、使いすぎにご注意を。
蛇足ですがVPSを手軽に比較するサイトなんかもあります https://vpscomp.com とか
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たとえばこんなふうに… https://qiita.com/yoh2/items/8e44c47f091b860016a6 ↩︎